艦船写真の写し方(機材のメンテナンス)

機材のメンテナンス
機材のお手入れ

機材は耐久消費財であり、いずれは代替の時期が来るが、永く愛用したいものだ。

カメラの場合、ある程度の単位で、オーバーホールすると良いらしいが、私はまだお世話になったことはない。
が、船を写すと言うことは、潮風にあたりまくっているわけで、それなりのお手入れは欠かせない。
正式には、クリーナーなどの薬品を使うらしいが、私はそこまではしていない。

通常、レンズなどはホコリをブロアで吹き飛ばしている。
波の飛沫がついた場合等は、本体は濡れタオルでさっと拭いて、からぶき。
フィルターは、ティッシュかなんかでごしごしやってもかまわないが、レンズそのものは注意が必要。
できれば、ブロアで吹き飛ばして終る程度が望ましいが、こびりついた場合等は、専用のクリーナーによる手入れが必要。
安易に処理すると、レンズに傷がついて再起不能になるので、無理せずに専門家に頼んだほうが無難。
また、雨に濡れた場合等も、早々に水分を拭き取っておこう。

しばらく使用しない場合は、防湿対策を施しておかないと、レンズにカビが生えてくる。
規模が小さいうちは、小さな埃と一緒で影響は少ないが、カビは広がってゆくのでたちが悪い。
頻繁に使用するほうが、機材を長持ちさせるコツでもある。
また、カビが生えたレンズは、他のレンズにカビの胞子が飛び移るリスクがあるので、注意が必要だ。


デジカメのローパスフィルターの清掃は、ニコンサービスセンターでやってもらっていた。
保証期間内は無料で、以降も\315程度でやってくれていたが、需要が増えたためか、2005.6.1より、\1000程度に改定された。
クリーニングキットを導入したほうがよさそうだ。


レンズの清掃は、無水アルコールを使用する。
先ずはブロアで埃を飛ばしておく。
ペーパーを筆先にして無水アルコールを少量浸し、レンズ中心部から外側に向かって円形に満遍なく拭いてゆく。


私の場合は
1.ブロアで飛ばす
2.レンズクリーニングペーパーの角を筆のようにして取る
3.無水アルコールをレンズクリーニングペーパーに浸して筆のようにして拭く
4.無水アルコールをレンズクリーニングペーパーに浸して拭く
の段階。
レンズは傷がつきやすく、特に前玉より後玉の方が小さい分、わずかな傷でも写りに影響が出やすいので、1,2あたりで終わってほしいのが実情です。
無水アルコール等は、、、拭きむらが残りやすいので。。。


ストロボの場合は、コンデンサの能力が命なので、一年に1回は、充電発光をさせないと、やがてへたってしまうらしい。
へたってしまうと、十分に蓄電できず、性能が低下する。


カメラバッグが雨に濡れると、布である以上染みこんで行く。
見かけ上乾いているようでも、中が湿っていると、カメラやレンズも湿度が高くなりやすく好ましくない。
十分乾くまで、中身を出しておいたほうが良い。
また、こういった場合、カメラバッグに、新聞紙を丸めて突っ込んでおくと、新聞紙が湿気を吸い取ってくれる効果があるようだ。


修理/トラブルの事例

注意) 私、半端じゃなく写しています^^
撮影枚数比では、普通はこんな期間ではこれだけの修理はありません^^


機材の保管

防湿庫と言うものがある。
低湿度に保ち、カビの生えるのを押さえてくれる。
この場合、ほこりが入らないという点ではキャップは必須。
が、そうしてしまうと、密閉度が高まる。
乾燥状態でスタートすればオッケーだが、湿度のあるときなら、中には高湿度が保たれたままになってしまう。
もちろん、完全密閉ではないにしても、開放状態から比べれば、乾くのには時間がかかってしまう。
乾くまでカビ君が元気でなければよいのだが、さっさと繁殖してしまえばその後乾いても・・・。
という点からは、開放が望ましい。
相反するので、どちらに重点を置くのか。
一つの対策として、和紙や布など、通気性のある綺麗なもので巻いておくというのがある。
更に言えば、全体ではなく、キャップの代わりの部分限定。
また、乾くまでと、乾いた後で、扱いを変える。
すなわち、入れてすぐはキャップをせず、一定期間後にキャップをする。

さて、私は防湿庫は持ってません。
しかし、10年からで、レンズも10本以上ありますが、カビの生えたのは3本。
この3本は、類似高性能の後継レンズ導入によってお蔵入りしたりで、使用機会が年単位でなかったものです。
その他のものは、長くても一ヶ月以内には動かしてます。
使わないまでも持ち運び、更には使用機会が多いことによって、カビ君が根を下ろす前に動いてしまうから、カビ君が根を下ろせない、すなわち、カビが生えない。
教訓は、ちょくちょく動かす。

防湿庫は、確かにもっともな装置ですが、金庫ではありませんから、レンズは大事に保管するよりも、頻繁に使われることこそ本命です。

が、さすがに未使用レンズが朽ち果ててゆくのも淋しいし、カビに神経を割かれるのも面倒だ。
新品レンズには防湿剤が封入されているから、同じ対処でも良いかとも思ったが、無条件に乾燥させてしまうと、バルサムはがれを起こす要素もあるという。
ということで、2007.2.7防湿庫調達。


撮影済みフィルムの保管

撮影済みフィルムも、量が増えてくると大変だ。
フィルムは、素材の性質上、経年劣化するので、昔のものが色調が狂ってきたりして悲しい。
ただ、最近のフィルムスキャナーは、こういった退色をうまく補正してくれる機能があったりしてうれしい。
が、カビが生えてくると厄介だ。
カビはフィルムの層を侵食し、ふき取っても跡が残ってしまう。
レンズ同様に、防湿庫に保管するのが最良らしい。
が、数が少なければまだしも、何百本ともなればかなりの量になってしまう。
この場合、密閉容器に除湿剤とともに入れておくのがよいようだ。
除湿剤は、湿気を吸い取ってくれるが、その能力は、吸収量によって左右されるので、封入時の湿度や、容量を勘案しなければ、効力が薄くなってしまう。
一般に、一年程度で交換するべきらしい。
また、カビを生えにくくする成分を有する素材を含むものもあるようだが、フイルムに対して化学変化を起こすなどの影響のないものを選ばなければならない。
(例えば、ホルマリンなどは、フィルムを曇らせてしまう。)

私の場合、撮影済みフィルムは約2500本で、現在はデジカメ中心なので、今後フィルムが増えることはあまりない。
2007.2.10からは、フィルムの入ったスリーブシートを、5-10毎に紙のスリーブ袋にいれて、数十単位でコンビに袋に除湿剤とともに封入して、段ボール箱に入れている。

一説には、全コマをフイルムスキャナーでデジタルデータ化しておけば、フィルムの劣化を心配することもないというが、約80000コマというと、相当な作業量にもなるわけで難しいところだ。


参考
艦船写真の写し方(撮影機材)
ニコン クリーニングキットプロ
防湿庫




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新規作成日:2005年6月7日/最終更新日:2024年5月21日