最新・世界の特殊部隊 正誤補足
図説 最新・世界の特殊部隊
タイトルが、世界の特殊部隊であり、地上軍、警察を中心となる為、自ずと船に関しては、質量ともにレベルダウンすることは致し方ないことで、また、誌面字数の都合も多々あると思われまるが、船に関して気になる部分が散見するので、まとめてみた。
必ずしもどちらが正しいと言う性質のものばかりではないので、参考としてみていただきたい。
- p26
x「不審船事件などを教訓に」
広義、そうかもしれないが。
不審船事件などを教訓に組織されたのは、海上自衛隊の特別警備隊。
この施設は、予算の時期を含め、不審船事件は派生的付随的なもの。
正確には「不審船事件などに見られるように、不法入国者による国内での工作活動等に対処する為」ということだろう。
- p106
x サイクロン級高速警備艇
英訳の判断だが、艦艇用語の一般的なものとしては、警備艇ではなく、哨戒艇。
- x 「改造が付されている」
当初設計よりこうなっている。
- 艦か艇か
この手の船を言う時は、艇または艦艇。
艦は概ね1000トン以上。
- p107
x「ランプが設けられている」
ランプは車輌等の渡り板を言う
この場合は「デッキ」
- x Mk.5モーターボート
Mk.5高速艇
- p110
カメハメハを引き合いに出すなら
オハイオ級SSBNを4隻改造した艦の事を特筆すべきかと。
- p111
x 乾重量
水上排水量と同意のつもりだろうか
- p157
x 第5保安管区
海上保安庁では全国を11の管区に分けている。
その本部は、管区海上保安本部である。
このあたりから、混同されたものと推測されるが、部隊・組織を語る上では極めて悲しい水準。
また、分割は、管理上国土も含むが、本来はその周辺海域を分担するものである。
滋賀県、奈良県は、現在第4管区である。
ホームページよりはぐってきたものと推測されるが、
「第五管区海上保安本部は、兵庫(日本海側を除く。)、大阪、滋賀、奈良、和歌山、徳島及び高知各府県の区域、並びにその沿岸水域を管轄する海上保安庁の地方機関」として昭和23年5月1日に神戸海上保安本部として設置されたもの。
昭和25年6月1日の組織改正による管区制の採用により改称され、区域も変更されている。
- x ヘリコプターで急襲
ヘリコプターで移動するが、実際の移乗はヘリもしくは、複合型ボートなどである。
この場合「現場へ急行」である。
- 1989年8月に発生したパナマ船籍輸送船暴動事件
後者(しきしまの就役1992にあわせて創設されたもの)が、その3年前の事件に?
p158の記載とも矛盾
平成元年8月のは「EB CARRIER」号船内暴動事件で、海上保安官がヘリで突入鎮圧してはいる。
- x 海上保安庁総合訓練
海上保安庁観閲式および総合訓練
- x 大型輸送ヘリコプター
この表記は陸上自衛隊のもの。海上保安庁では、中型回転翼航空機
MHという記号は、M:中型、H:回転翼航空機(ヘリコプター)を表してる。
- p158
x 海上保安庁新潟基地と所属の巡視船
海上保安庁新潟航空基地と、新潟海上保安部所属の巡視船
- 海上自衛隊特別警備隊
指揮官と、20名程度の部隊が3チームと言うことも公表されている。
一般雑誌はJships最新号だが、この中で同じ筆者が「特警隊」と確認表記しているのだが・・・。
- x EOD隊員だったものも多い
隊員の経歴は非公表
- p159
EOD爆発物処理任務は、必要な要素であるが、これは作戦支援分野である。
突入、制圧に関しては、別次元と思われる。
- x ガイドライン法
「日米ガイドライン」が報道での一般用語
「ガイドライン法ができて船舶検査が可能となった」
のではなく、
日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に基づき、「周辺事態」が起きた場合に不審な船の積み荷などを調べられるとした船舶検査活動法ができて船舶検査が可能となった。
- リムパック02
x 第三艦隊が主催
太平洋艦隊が主催
第三艦隊の司令部はサンジェゴ
訓練のベースたるハワイも太平洋艦隊司令部。
- p161
x 大型輸送ヘリコプター
この表記は陸上自衛隊のもの海上保安庁では、中型回転翼航空機
MHという記号は、M:中型、H:回転翼航空機(ヘリコプター)を表してる。
- x 部隊配備
官庁である海上保安庁では、そうは言わない。
- 今が旬の、北朝鮮の工作船とその装備等に触れられていないのはなぜだろうか。
新規作成日:2003年8月27日/最終更新日:2003年8月27日