中型回転翼航空機 シコルスキーS76C
中型回転翼航空機 シコルスキーS76C
アメリカ、シコルスキー社の中型ヘリコプターをベースとしたもの。
引き込み脚のため、高速発揮に優れている。
最高速力 155ktは、海上保安庁のヘリコプターとしては、最高のものである。
また、ベル412型よりも2割程度、航続距離も長い。
4枚羽のため、振動がすくなく安定している。
海上保安庁仕様として、吊り上げ救助装置やサーチライト、気象用レーダー、赤外線暗視装置、非常用フロートなどを備えている。
非常用フロートは、膨張式の浮体で、洋上を活動するためには必須の装備であり、本機では、機体内部に格納されている。
また、一部の機体には、画像転送機能つきTVカメラも装備している。(いわゆるヘリテレ機)
平成7年から平成11年の間に5機が導入されている。
ベル式212型の後継機種として、ベル式412型と、シコルスキー式S76C型が並行して導入されており、本型は、寒冷地域に配備されている。
正式名称は、シコルスキー式S76C型。
函館、新潟などの航空基地をベースに行動している。
海上保安庁の航空機には、愛称がつけられており、函館所属機は「くまたか1号」、新潟所属機は「らいちょう1号」などと呼ばれている。
同一の機種でありながら、まったく独立した名前となっているのは、所属管区ごとに命名されているためである。
MH 903 らいちょう1号は、2005.1.10新潟沖で訓練中、エンジン1基の出力が低下したため不時着水したが、そのまま沈没して失われた。
全長: 16.0m
全高: 4.4m
ローター径: 13.4m
自重: 3604kg
最大離陸重量: 5307kg
発動機: ターボシャフト2基
出力: 725馬力×2
最高速力: 155kt
巡航速力: 135kt
航続距離: 607浬
最大搭乗者数: 14名
MH 755 くまたか1号 平成7年11月24日 函館航空基地
MH 903 らいちょう1号 平成10年10月9日 新潟航空基地 (2005.1.10墜落)
MH 904 らいちょう2号 平成10年10月9日 新潟航空基地
MH 905 くまたか2号 平成11年6月11日 函館航空基地
新規作成日:2004年11月10日/最終更新日:2004年11月10日