Jpn 海上保安庁 特殊警備隊(SST) MSA



本項は 「海上保安庁パーフェクトガイド」掲載用として整理したものをもとに掲載しており、更新なき場合、2005年3月のデータにもとずいています。
また、掲載出版内容と異なる部分も多々あります。
新規作成日:2005年5月7日以前を最終更新日としているものは、準備資料のまま内容の更新がないことを示しています。


特殊警備隊(SST)
SST: Special Security Team


昭和60(1985)年に創設された関西空港海上警備隊と、平成4(1992)年に創設された輸送船警乗隊が、平成8(1996)年に統合されて、特殊警備隊(SST)となった。
シージャック、サリン等の有毒ガス使用事案等高度な知識及び技術を必要とする特殊な海上警備事案に迅速かつ的確に対処するため、大阪特殊警備基地を平成8年5月に設置し、その隷下にある。
同基地では、特殊警備隊(SST)が、地下鉄サリン事件や、平成8(1996)年12月の在ペルー日本国大使公邸占拠事件等を踏まえた潜水訓練、武道訓練、レンジャー訓練、ヘリコプターからの降下訓練等を実施し、24時間体制で海上における特殊警備事案の発生に備えている。
以来、特殊警備隊(SST)は大阪特殊警備基地を拠点にしている。

沿革
昭和60(1985)年 関西空港海上警備隊創設。
昭和63(1988)年 ソウルオリンピック期間中に、テロやシージャックに備えるため、日韓フェリー航路付近を、関西空港海上警備隊が警戒監視。
平成1(1989)年 東シナ海で、パナマ船籍の鉱石運搬船内で船員が暴動を起こす事件が発生し、関西空港海上警備隊が出動して暴動を鎮圧。
平成2(1990)年 プルトニウム輸送船を護衛するため、関西空港海上警備隊の隊員を選抜し、輸送船警乗隊を創設。
平成4(1992)年 フランスから日本へのプルトニウムを輸送した運搬船あかつき丸に輸送船警乗隊が乗り組み警戒警備を実施。
平成8(1996)年 関西空港海上警備隊と輸送船警乗隊が統合され、特殊警備隊(SST)が創設。大阪特殊警備基地が発足。
平成11(1999)年 能登半島沖での不審船事件の際、特殊警備隊(SST)が追跡中の巡視船に乗船して不審船停船後の強行臨検を準備。
平成12(2000)年 東シナ海を航行中のシンガポール船籍の貨物船で船員が暴動を起こす事件が発生し、特殊警備隊(SST)が出動して暴動を鎮圧。
平成13(2001)年 奄美大島沖での不審船事件に対し、特殊警備隊(SST)が出動を準備。


編成
3チーム、総勢40人弱。
1チーム(小隊)は、10人。

指揮官の階級
チーム(小隊)の隊長は、二等海上保安正。副隊長は三等海上保安正、各班長は、一等海上保安官。

主要装備
H.KMP5サブマシンガン(口径9mm)、SIG SAUER P226自動拳銃(16連発)、高性能狙撃ライフル、5.56mm89式小銃、音響閃光弾(特殊閃光手投げ弾)、消音器(サイレンサー)、暗視ゴーグル。

(参考) 同種の他組織
特殊急襲隊(SAT Special Assault Team): 警視庁、大阪府警本部、北海道、千葉、神奈川、愛知、福岡の各警察本部に設置されている部隊。
海上自衛隊特別警備隊(SBU): 平成3年3月末、不審船やテロ等に対応する部隊として編成された。


注) 部隊の詳細は、任務の性格上公開されておらず、ここの記載には推定も多く含まれている。


平成10.4.26 海上保安庁観閲式 密輸容疑船捕捉訓練 における、SST初公開と言われる降下シーン。
p0833003.



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新規作成日:2005年5月7日/最終更新日:2005年1月18日