灯台機器の色々
本項は 「海上保安庁パーフェクトガイド」掲載用として整理したものをもとに掲載しており、更新なき場合、2005年3月のデータにもとずいています。
また、掲載出版内容と異なる部分も多々あります。
新規作成日:2005年5月7日以前を最終更新日としているものは、準備資料のまま内容の更新がないことを示しています。
灯台機器の色々
「灯台元暗し」という諺がある。
灯台は、明るく海を照らすが、しかし、そのたもとは自分の照明が当たらず、暗いという意味である。
が、これは、灯台の正しい機能を伝えていない。
灯台の明かりは、海を照らしている。
しかし、その表現は、極めて広い意味で言っていて、別に、街路灯のように、航路そのものを照明して、航行を助けているわけではない。
そのようなことは、物理的に不可能に近く、また、意味もない。
灯台の役割は、その明かりによって、灯台の所在地を示すことにある。
したがって、灯台には、それぞれ、灯質が定められていて、海図にも示されており、近隣の灯台とは区別がつくようになっている。
灯質とは、灯火の色、発光間隔、閃光や連続光或いはこれらの組み合わせにより、識別がつくように定めているもの。
航行中に、灯台の灯質を判別し、海図上の灯台の位置を確認することにより、船位(船の位置)を確認し、航行の安全を守っているのである。
- 灯ろう
灯台の頂部には、レンズや電球があり、定められた質の光を発しているが、この、レンズや電球を風雨から守る部分を灯ろうと言う。
写真は、平成2年11月まで、八丈島の神湊灯台で使用されていたもの。
中には、六等不動フレネルレンズがある。
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- フレネルレンズ(一部)
灯台のような大きなレンズを、1枚で作ろうとすると、厚く重くなってしまう。
そこで、光学性能を維持したまま、光の解析を考慮して、レンズを分割すれば、比較的軽く、一組として同様の機能を有するレンズを構成することが出来る。
これがフレネルレンズで、写真は、その一部である。
実物は、これを何枚も組み合わせて、原型となる大型レンズの、表面の部分を構成するように組み上げられている。
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- フレネルレンズ
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- 灯台の電球
大容量の電球で、特徴的なのは、フィラメントが複数ついていることである。
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- 霧信号吹鳴器
霧などで視界が悪い場合、霧信号として汽笛を発し、陸岸であることを示すためのものである。
写真は、平成元年4月まで、観音崎霧信号所で使用されていたモーターサイレンで、15秒ごとに5秒間の音を発していた。
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- 200mm灯ろう
新規作成日:2005年5月7日/最終更新日:2004年12月1日